(c)単相変圧器3台及び単相変圧器2台で三相電源をつくる方式 通常は単相変圧器3台を△結線として、三相三線式の(5・1・2の(2)の?参照)配電方式を使用するが、その内の1台が故障すれば、図67のように単相変圧器2台をV結線にして、3相電源を得て、3相負荷に給電する方式にする。 この場合は、V結線の変圧器容量は3台の場合の57%になることに注意を要する。 図67
(3)特殊電路に対する配慮 (a)マグネットコンパス付近の電路は、マグネットコンパスに電磁誘導の影響のないように布設する。 (b)敏感電路と妨害電路と一般電路との関係は重要である。要するに敏感電路に静電、電磁の誘導がないよう。電路によってある値だけ間隔をおくか、シールド線を使用する。 (c)タンカーにおける一般電路と本質安全回路の電路との関係も上記と同様に配慮し、かつ、危険場所の電路も規則で決められたとおりとする。 (4)電路系統図系統図を分類すれば次のようになる。 (a)主電路系統図これは発電機から出発して配電盤区電盤、分電盤に至る主電路を画くもので、装置別のものでも、その主電路はこれに入る。いわゆる樹枝状配線の主幹となる電路である。なお、非常発電機があろ場合は主発電機との関連系統も作成しなければならない。 (b)装置別電路系統図これは各装置別に作成するもので、動力、通信、電灯、航海、計装、無線機器別に分け、また、主要補機、操だ機器、航海灯などは特別の系統図を、作成しなければならない。 以上詳細については中級指導書“船舶電気装備技術基準”(その2)参照のこと。 (5)各種機器の結線図 各機器の結線図を必要とすれば作成し、配線工事の結線に役立せる。これは、端子符号の間違いのため思わぬ事故を招くことがあるので、注意を要する。また、故障の発見、故障の修理にも役立つので作成した方がよい。
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